
この度は、第1回目の表彰という大変名誉ある立場に選んでいただき、嬉しく思っています。
若い作曲家にとって、オーケストラの作品を自主的に発表する機会をもつことは、非常に難しい事です。
たとえどれ程、労を重ねて書いた楽譜であっても、実際に音楽が鳴る場所に立ち会い、自分のイメージ通りの音が鳴っているのか、書き方が悪い所は無いか、「現実」による検証を受けねば、紙の上にだけ存在する、死んだ音の記号にすぎません。2位に入賞できたことは、非常に良いことだったと思います。
しかしそれ以上に、予選を通過し、実際に音になる機会を持てた事、練習に立ち会い、演奏家の皆さんと共に音楽を作り上げていく事が出来た事、そして多くの方々に作品を聴いて頂けた事、これらの体験の方が自分にとって実りある糧になったと思います。
「入賞した事」は到達点ではなく、今後何をするかが、何よりも大切な事であると思っています。今回、表彰して頂いたことに恥じぬ様、これからの創作において、より良い仕事をして行きたいと思います。